ニュース EV向け車載ディスプレイ用SerDes新製品提供開始のお知らせ
2023.03.13 リリース
EV向け車載ディスプレイ用SerDes新製品提供開始のお知らせ
～EV搭載システムLSIとディスプレイの選択肢を最大化～
当社グループは、高速インターフェース・画像処理技術の分野で世界をリードするLSI事業とAI・IoTの分野で知的財産を創出し様々なソリューションを提供するAIOT事業との2つの事業を柱として事業を展開していますが、この度、世界で急速に拡大が進む電気自動車（EV）市場向けに、車載ディスプレイ用SerDes（注１）新製品チップセットを2023年第2四半期より提供開始することとしましたので、お知らせします。
この度、当社が提供開始することとしたSerDes新製品チップセットTHCV333-Q/THCV334-Qは、EVに搭載される車載システムLSIと車載ディスプレイパネルの間でのスマートなデータ伝送を可能にします。
EV搭載ディスプレイにおいては、複数搭載（マルチパネル化）や高解像度化の進展に伴い、複数の画像出力ポート（OpenLDI（注２）(LVDS) 出力ポート）を有する高価なハイエンドのシステムLSIが使用されるケースが多くなり、LSI調達コストが増加するという課題があります。さらに、システムLSIとディスプレイをつなぐ伝送ケーブル配線に関して、配線長が1mを超す場合には安定した画像データ伝送が難しく、また、音声信号や制御信号も並行して伝送する場合には配線スペースの確保が難しい、などの技術的課題が生じます。
本製品はこれらの課題に対応し、車載ディスプレイに必要な高解像度フルHDに対応しながらも、システムLSIの出力ポート1つのみで、画像信号、音声信号および制御信号のデータ伝送を可能にしました。
これにより、ディスプレイへの出力ポートを1つしか割り当てられない場合でも、高解像度フルHDディスプレイを接続することが可能になります。複数の出力ポートを持つシステムLSIを使用すれば、従来製品を適用する場合よりも多くのディスプレイ出力を実現することが可能となり、業界で最も多様なシステム構成に対応できるようになりました。
また、1ポート当たりの画像信号の入出力帯域を、低速から業界最高速に至るまで適用可能とすることにより、同クラスのSerDesの中でも広範囲のディスプレイパネルを選択肢として選定できるようになりました。
システムLSIとディスプレイパネルの間のデータ伝送システムを開発する際には、オシロスコープを活用して、信号伝送品質の確認を実施しますが、このSerDes新製品チップセットの信号伝送品質モニター機能（Eye Monitor機能）を活用することにより、高価なオシロスコープを用いずとも、信号伝送品質の確認が可能となり、SerDes適用開発・評価の利便性向上に寄与します。
車載システムLSIと車載ディスプレイをつなぐデータ伝送技術には、当社独自技術でテレビ内部の情報伝送技術としてデファクトスタンダード（事実上の世界標準技術）となったV-by-One® HS技術を適用することにより、最大15mに及ぶ安定した画像データ伝送を可能にしました。
EV向けSerDes新製品チップセットの写真 (9x9mmパッケージ)
当社では既に量産が進む車載カメラ用SerDes製品と併せて、車載ディスプレイ用SerDes製品のラインアップを更に拡充していくことにより、EV市場におけるADAS（先進運転支援システム）など安全性を向上するソリューションの適用に貢献していく方針です。
■ THCV333-Q/THCV334-Qの特長
・AEC-Q100 Grade (-40℃~105℃対応)
・1080p60 24bit非圧縮ビデオデータ伝送に対応
(V-by-One® HS 4Gbps 2lane)
・音声データ伝送対応
・Open-LDI(LVDS) Single-Link 25 to 150MHz
・Open-LDI(LVDS) Dual-Link 50 to 218MHz
・Color depth per pixel: 18bit or 24bit
・Back Channel GPIO support up to 120kbps
・2-wire 1Mbps serial interface bridge function
・Remote side GPIO control and monitoring
・15 meters of cable transmission
・Wide range IO voltage from 1.71V to 3.465V
・Additional spread spectrum on data stream
・Error Detect and Notification
・0.5mm pitch QFN64 9x9mm package
・信号伝送品質モニター機能（Eye Monitor）機能搭載
（注１） SerDes: データ伝送のために必要な送信用回路（Serializer）と受信用回路（Deserializer）を組み合わせたデータ伝送方式の総称
（注２） Open LDI (Open LVDS Display Interface): 車載ディスプレイなどで用いられる映像信号をディスプレイに伝送するためのデータ伝送規格。LVDS (Low voltage differential signaling) は小振幅差動信号伝送による高速データ伝送規格。
※「V-by-One」はザインエレクトロニクス株式会社の登録商標です。
ご注意：本文中における各企業名、製品名等は、それぞれの所有者の商標あるいは登録商標です。
～EV搭載システムLSIとディスプレイの選択肢を最大化～
当社グループは、高速インターフェース・画像処理技術の分野で世界をリードするLSI事業とAI・IoTの分野で知的財産を創出し様々なソリューションを提供するAIOT事業との2つの事業を柱として事業を展開していますが、この度、世界で急速に拡大が進む電気自動車（EV）市場向けに、車載ディスプレイ用SerDes（注１）新製品チップセットを2023年第2四半期より提供開始することとしましたので、お知らせします。
この度、当社が提供開始することとしたSerDes新製品チップセットTHCV333-Q/THCV334-Qは、EVに搭載される車載システムLSIと車載ディスプレイパネルの間でのスマートなデータ伝送を可能にします。
EV搭載ディスプレイにおいては、複数搭載（マルチパネル化）や高解像度化の進展に伴い、複数の画像出力ポート（OpenLDI（注２）(LVDS) 出力ポート）を有する高価なハイエンドのシステムLSIが使用されるケースが多くなり、LSI調達コストが増加するという課題があります。さらに、システムLSIとディスプレイをつなぐ伝送ケーブル配線に関して、配線長が1mを超す場合には安定した画像データ伝送が難しく、また、音声信号や制御信号も並行して伝送する場合には配線スペースの確保が難しい、などの技術的課題が生じます。
本製品はこれらの課題に対応し、車載ディスプレイに必要な高解像度フルHDに対応しながらも、システムLSIの出力ポート1つのみで、画像信号、音声信号および制御信号のデータ伝送を可能にしました。
これにより、ディスプレイへの出力ポートを1つしか割り当てられない場合でも、高解像度フルHDディスプレイを接続することが可能になります。複数の出力ポートを持つシステムLSIを使用すれば、従来製品を適用する場合よりも多くのディスプレイ出力を実現することが可能となり、業界で最も多様なシステム構成に対応できるようになりました。
また、1ポート当たりの画像信号の入出力帯域を、低速から業界最高速に至るまで適用可能とすることにより、同クラスのSerDesの中でも広範囲のディスプレイパネルを選択肢として選定できるようになりました。
システムLSIとディスプレイパネルの間のデータ伝送システムを開発する際には、オシロスコープを活用して、信号伝送品質の確認を実施しますが、このSerDes新製品チップセットの信号伝送品質モニター機能（Eye Monitor機能）を活用することにより、高価なオシロスコープを用いずとも、信号伝送品質の確認が可能となり、SerDes適用開発・評価の利便性向上に寄与します。
車載システムLSIと車載ディスプレイをつなぐデータ伝送技術には、当社独自技術でテレビ内部の情報伝送技術としてデファクトスタンダード（事実上の世界標準技術）となったV-by-One® HS技術を適用することにより、最大15mに及ぶ安定した画像データ伝送を可能にしました。
当社では既に量産が進む車載カメラ用SerDes製品と併せて、車載ディスプレイ用SerDes製品のラインアップを更に拡充していくことにより、EV市場におけるADAS（先進運転支援システム）など安全性を向上するソリューションの適用に貢献していく方針です。
■ THCV333-Q/THCV334-Qの特長
・AEC-Q100 Grade (-40℃~105℃対応)
・1080p60 24bit非圧縮ビデオデータ伝送に対応
(V-by-One® HS 4Gbps 2lane)
・音声データ伝送対応
・Open-LDI(LVDS) Single-Link 25 to 150MHz
・Open-LDI(LVDS) Dual-Link 50 to 218MHz
・Color depth per pixel: 18bit or 24bit
・Back Channel GPIO support up to 120kbps
・2-wire 1Mbps serial interface bridge function
・Remote side GPIO control and monitoring
・15 meters of cable transmission
・Wide range IO voltage from 1.71V to 3.465V
・Additional spread spectrum on data stream
・Error Detect and Notification
・0.5mm pitch QFN64 9x9mm package
・信号伝送品質モニター機能（Eye Monitor）機能搭載
（注１） SerDes: データ伝送のために必要な送信用回路（Serializer）と受信用回路（Deserializer）を組み合わせたデータ伝送方式の総称
（注２） Open LDI (Open LVDS Display Interface): 車載ディスプレイなどで用いられる映像信号をディスプレイに伝送するためのデータ伝送規格。LVDS (Low voltage differential signaling) は小振幅差動信号伝送による高速データ伝送規格。
※「V-by-One」はザインエレクトロニクス株式会社の登録商標です。
ご注意：本文中における各企業名、製品名等は、それぞれの所有者の商標あるいは登録商標です。