医療用 4K モニタ

医療用高精細LCDパネルモジュールの入力インターフェースにはLVDS、モニタ入力のデータコンバータIC出力インターフェースにはLVDSやLVCMOSパラレルインターフェースが使用されています。対して4K映像信号処理に対応した高性能スケーラLSIのインターフェースにはV-by-One®HSが使用されているものがあります。この様な場合に使用するLVDSやLVCMOS、MIPI®CSI-2とV-by-One®HSインターフェースとの相互変換にはV-by-One®HS規格に準拠した弊社THCVシリーズをお使い下さい。


医療用4Kモニタ内部構成例

V-by-One®HS transmitter (THCV series)
THCV215THCV226, THCV241

Video ADC (THC series)
THC7984

LCD module backlight LED driver (THL65 series)
THL6516THL6517THL6518

LCD module power management (THV3 series)
THV3056THV3543

X線・断層画像読影診断用モニタ

通常のモニタに使用される16万色カラー若しくは768階調モノクロ表示液晶パネルのLVDSインターフェースは8bit(24bitカラー)がベースとなっています。この場合、10bitベースのモニタ入力信号、スケーリング処理、12~14bitガンマ補正テーブル出力信号に対してディザリング/誤差拡散と言った丸め込み処理により多くの情報が失われています。

僅かな陰影も正確に表示しなければならない画像読影診断向けモニタでは、通常のモニタよりも高い階調表現が可能な10bitベースのLCDパネルが使用されます。この様なLCDパネルの入力インターフェースが8bitベースの場合、パネル内部で8bitから10bitへ疑似的に拡張する方法もありますが、より正確性が求められる画像読影診断に使用されるLCDパネルでは入力インターフェースを10bitベースに拡張することによりデジタル信号処理による情報量の低下を抑えています。これによりサブピクセル毎により正確な10bitの階調表現が可能となり、ピクセル毎にモノクロ3074階調表現が可能になります。

ザインエレクトロニクスは10bitLVDSシリアライザ・デシリアライザを世界で初めて製品化しました。その後も10bitLVDSシリーズ製品は増え続け、最も多くの製品をラインナップしています。


X線・断層画像読影診断用モニタ構成例

またDsub15端子から入力されるアナログ画像信号も正確に表示する必要があります。THC7984はこのようなアナログ信号をデジタル信号に変換するビデオデータコンバータです。THC7984に搭載された14bitADCはリニアリティに優れ、各種アナログビデオ信号に最適化されたビデオフィルタと組み合わされることにより再現性に優れた高精細・高階調画像を提供します。