ニュース 「Beyond5G/6Gを支える高周波回路の省電力技術の最新動向」での講演発表のお知らせ

2021.09.13 リリース
「Beyond5G/6Gを支える高周波回路の省電力技術の最新動向」での講演発表のお知らせ
~“2021 IEICE Society Conference”エレクトロニクスソサイエティ特別企画(依頼シンポジウム)~

当社グループは、高速インターフェース・画像処理技術の分野で世界をリードするLSI事業とAI・IoTの分野で知的財産を創出し様々なソリューションを提供するAIOT事業との2つの事業を柱として事業を展開し、2019年度からは総務省が実施する「電波資源拡大のための研究開発及び異システム間の周波数共用技術の高度化に関する研究開発」に取り組んでおりますが、この度、研究成果の一部を一般社団法人電子情報通信学会が2021年9月14日~9月17日の期間で開催する“2021 IEICE Society Conference”エレクトロニクスソサイエティ特別企画の依頼シンポジウム「Beyond5G/6Gを支える高周波回路の省電力技術の最新動向」において、共同研究機関とともに講演発表することとなりましたので、お知らせします。

1.総務省研究開発プロジェクトの背景
 総務省では、新たな電波利用ニーズの拡大に対応するため、周波数のひっ迫状況を緩和し、電波の有効利用を目的とした電波資源拡大のための研究開発とともに、第5世代移動通信システム(5G)等の新たな電波利用ニーズに対応するため、周波数の効率的な利用や共同利用を一層推進することを目的とした異システム間の周波数共用技術の高度化に関する研究開発が実施されています。
当社は、このうち「集積電子デバイスによる大容量映像の非圧縮低電力無線伝送技術の研究開発」の研究開発課題に対して、高周波数帯における非圧縮低電力無線伝送技術と高周波数帯の無線による高精細度映像伝送技術を開発するため、共同研究機関である国立研究開発法人情報通信研究機構、国立大学法人広島大学、国立大学法人名古屋工業大学および学校法人東京理科大学とともに取り組んでおります。

2.「Beyond5G/6Gを支える高周波回路の省電力技術の最新動向」における講演発表の概要
“2021 IEICE Society Conference”エレクトロニクスソサイエティ依頼シンポジウム「Beyond5G/6Gを支える高周波回路の省電力技術の最新動向」において、当社は国立大学法人広島大学とともに「THz*無線通信に向けたベースバンド回路の低消費電力化」と題して講演発表いたします。
*THz: 電波のテラヘルツ周波数帯のこと。第5世代移動通信システムが用いる電波より10倍程度高い周波数帯を活用することにより、5Gを遥かに超える通信速度の実現が期待される周波数帯です。

講演発表の概要:Society5.0はサイバー空間と現実空間を融合させるためにBeyond5Gを中心とした情報通信ネットワーク基盤を必要としています。2つの空間をつなぐシステムとして本講演ではAR/VRを想定します。AR/VRは没入感を高めるために大容量と低遅延の通信が要求されています。大容量通信のため64QAMやMIMOを使用すると、ベースバンド部分に要求されるADC, DSPの規模が大きくなり消費電力が増加します。そのため他の省電力通信方式を検討します。本講演ではキャリア周波数にTHzを使用することでベースバンドのチャネル帯域幅を増やしADCとDSPへの要求の緩和、IFとベースバンドを統合し回路の削減を行うことで電力削減の見通しがあることを示します。

3.当社の取組み
当社は現在、中期経営戦略「5G&Beyond」に取り組んでおります。5GおよびBeyond5Gも視野において、当社グループによるスマート・コネクティビティによるソリューションの提供を通じて、社会の成長ユースケースの拡大に貢献していく方針です。本研究開発についても成果を出すとともに極力早期の実用化を図り、一層の社会貢献につなげてまいります。

ご注意:本文中における各企業名、製品名等は、それぞれの所有者の商標あるいは登録商標です。
 
 


ニュース一覧はこちら