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ザインエレクトロニクスに集う社員の熱い思いを語るコラムやストーリー、
また、これまでお客様にご評価いただいたソリューションの一部をご紹介します。

開発コラム NEW

サーモグラフィだけでは実現できない!拡張性高い短納期のAI体温スクリーニング

 感染症との共存において、発熱者の検知は取り得る対策の1つになるが、キャセイ・トライテック社が提案する発熱者をスクリーニングするソリューションの解説と共に顔認証技術で世界5指に入る中国YITU Technology社との緊密な関係により実現出来る事も合せて解説する。

感染症との共存を模索する

 人類が絶滅に成功したウィルスが天然痘以外に存在しない事はご存知だろうか。2000年以降においてもSARS、新型インフルエンザ、MERS、そして、新型コロナウィルス(COVID-19)と数年毎に新たな感染症が猛威をふるうが、感染症との共存において、発熱者の検知は取り得る対策の1つとして有効だ。

 ザインエレクトロニクスグループのキャセイ・トライテック社は、多人数を非接触で即座に体温を検知する事で発熱者をスクリーニングするソリューションを提案し、感染拡大防止の一翼を担う。更には体温測定に加え、顔認証技術で世界5指に入る中国YITU Technology社の顔認証機能を付加。通常のサーモグラフィカメラシステムではできない、各従業員の体温ログトレースも可能とした(図1)。
図1 体温測定+AI顔認証システム画面例

感染者をみつける

 新型コロナウイルスに代表される感染症は、感染者との濃厚接触で更に広がる恐れがある。オーバーシュートなどで感染者が増えれば、経済活動がストップしたり、病床が足りず医療崩壊に繋がったりする可能性もでてくる。こうした社会的問題から人々の活動を守るためには、感染者を早期発見し、隔離することが重要になってくる。ではどうやって感染者を早期に見つけ出すのか。

 一般的に、感染症の初期症状として主症状となるのは発熱というのが多い。統計でも、新型コロナウイルス感染者の初期症状で最も多いのは発熱で、全感染者に占める割合は70.2%におよぶという(*1)。ということは、発熱者をできるだけ早く発見することが必要だということになる。更にはクラスタ発生を回避するために人々が集まりやすい場所や、病院などの重要な役割を持つ場所で、発熱者を早めに見つけ、そして隔離することが重要だということが言える。
*1:WHOレポートより

 人々がみな、家にいるのであれば発熱者の隔離は簡単だ。しかし同時に経済を両立させようとすると、工場での製品生産、展示会やイベントの開催、などの活動が必要となってくる。このような状況の中で「新型コロナウイルス感染対策を行い、来場者を迎えたい」、「社員と委託先作業者の健康チェックし感染拡大を最小限に抑えたい」、こうしたニーズが生まれている。

 これは感染症発生後でのイベント開催など、新型コロナウイルスに限らず多くの感染症と共存していく上で普遍的なニーズと言えよう。

発熱者発見には課題がある

 現在多くの機関で実施されているのはハンディの非接触型体温計での測定だ。これは最も簡単に発熱者を検知する手段であるが、一人にかかる検温時間が長いため、多くの人が集まる場所-そしてそれはよりケアが必要な重要な場所-での検温には不向きである。これに対処しようとすると、検温する係員を増員し、人海戦術での対応が必要となってくる。それでも係員のキャパシティを超え、人員増員した係員でも対応できなかった場合は行列を生む(図2)。いわゆる「3密」の状況が発生してしまうことになり本末転倒だ。
図2 キャパシティあふれ行列ができてしまう

 では係員を増員すれば良いのではないかとの考えもあるかと思う。しかし係員一人一人には人件費が発生する。係員を増やすごとに経費が嵩んでいくかたちだ。にも関わらず、絶対的に必要となる検温時間は変わらない。これは実際のオペレーションを考えると非現実的であり、非効率であると言わざるをえない。被検温者が数秒も立ち止まってくれない、もしくは立ち止まることが許されないケースも起こりうると考えると、十分な検温時間が確保されない状況下での検温精度にも疑問が残る。

 更には、限られたスペースで係員を増員場合には、副作用として係員自身が感染してしまうリスクも懸念される。

AI技術を駆使したこれからの体温測定

 これらのブレイクスルーになると思われる、世界最高速クラスのAI技術を活用して体温の高い人々をスクリーニングするソリューションが拡大している。サーモカメラとブラックボディと呼ばれる恒温発生器を組み合わせたシステムだ。

 キャセイ・トライテックが今回リリースしたのは、1フレームで16名程度の体温瞬間検知が可能なAIソリューション(図3)。一度に多数の歩行来場者の体温を毎秒約50名程度でのスクリーニングができる。非接触、マスク着用でも体温瞬間検知が可能であり、しかも、10メートル程度での検出も可能だ。これにより検温時に立ち止まる必要がなくなると同時に検温時間が劇的に短縮される。つまり、検温のために係員を複数名置かなくて良いということになり、係員の経費削減という大きなメリットが生まれ、係員が少人数になることで、上述した副作用である係員自身の感染リスクについても低減される。
図3 体温測定+AI顔認証システム構造図

 同時に、被検温者が歩行速度のまま通過できるということは、行列が発生しない、すなわち3密状態が発生しないということも大きなメリットの一つだ。更には検温精度も瞬時検知で±0.3℃と非常に高い。まさに多数の人間の体温を同時に検温、スクリーニングすることに優れたソリューションと言えよう。

 もう一つの本システムの特長は、Full-HDカメラとサーモカメラを2眼化することで、ディスプレイ上にはサーモ画像だけでなく、通常の映像を表示させることができるようにしたことだ。これによりログに残る写真化された画像から、発熱者当人を識別することが容易となった。

優位性はどこにあるのか

 このようなサーモカメラ+ブラックボディの組み合わせでのシステムは、複数社から製品がリリースされている。ではキャセイ・トライテック社は製品マーケティングにおいての優位性をどこに求めたのか。

 この製品はAI顔認証技術で世界5指に入る中国YITU Technology社との提携で実現した。世界トップクラスのAI技術を適用した形だ。これにより通常の体温測定に加え、最大で10万人の顔認証も可能となった。この機能は大規模なイベントやスポーツ観戦の再開時などに効果的だ。例えばチケット再販防止と組み合せる「顔パス入場券」も実現できる。既に、大規模オフィスビルや病院、ショッピングモール、野球場、工場、建設現場、教育機関等での適用が進んでいる。この拡張性の高さは他社とは一線を画す機能となる。

 同時に、中国特有の人的ネットワークにより製品調達においても優位性を発揮できる。これが、品薄状態が発生しても優先的に在庫を確保することができる理由だ。実際に現在本製品は新型コロナウイルス対策で品薄状態が続いているが、これまでお客様のご要望納期から大きくかけ離れたことはない。また、在庫確保に強みがあるということは、すなわち短納期対応をも可能とする。注文書受領から最短5営業日で納品できるのは、キャセイ・トライテック社のみだ。

より手軽に検温したい

 ここまではエントランスや入場ゲートに設置して使用する製品を紹介してきた。これは上で述べた通り、一度に大勢の人数の検温を短時間で行いたいケースに威力を発揮する。

 一方で、それほどの大多数者を対象とせずに、会社や作業現場の入口ゲートで社員や作業者を簡単に体温スクリーニングしたい、というニーズもある。こうした感染予防対策ニーズに対しては、タブレット型の簡素な入退室AI端末を用いたソリューションが適している(図4)。上述製品が一度に複数の人数の検温を行うのに対し、タブレット型の製品は30cmほどの距離から一人ずつ検温していくものだ。ゲートの入退出制御もでき、検温結果と連動して開閉するような使用方法も可能だ。
図4 ゲート型体温測定システム使用例
 
 こちらの製品は、小さいもので154x35x315mmと非常にコンパクトサイズとなっており、場所を限定せず設置できる点が利点だ。壁取付、ゲート・改札機取付、スタンド取付など使い方に対応した柔軟な設置ができる点にも特徴がある。検温にかかる時間は、上述製品と同様0.3msecほど。10万人のAI顔認証にも対応しており、ビルや工場の入り口ゲートに設置し、検温+入退出制御+社員の出勤管理、といった使い方もできる。

 こちらも中国YITU Technology社と提携しキャセイ・トライテック社より販売を開始した製品となる。ユーザ側は測定人数の規模や使用方法などで製品を選択することができる。

(以上)

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