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液晶ドライバ用の新高速インターフェースCalDriCon®搭載製品量産開始のお知らせ


2011/05/06

 当社は、高精細テレビ、携帯電話用画像処理LSIなどの分野におけるミックスドシグナルLSIのリーディング企業ですが、この度、小サイズかつ低ノイズを両立させた液晶ドライバ用の新しい高速インターフェースであるCalDriCon®技術を搭載した新製品を4月より量産を開始いたしましたので、お知らせします。
 また、既に日本、台湾、米国の液晶ドライバメーカー、関連LSIメーカー及びパネルメーカー各社に対して8件のライセンス契約等を締結しているほか、更に日本および台湾で5件の契約交渉を行っており、今後とも高速性と優れたコストパフォーマンスの付加価値を市場に提供して参ります。
 当社では、ローエンドの液晶パネルからハイエンド品に至るまで全て同一のCalDriCon®によって適用可能とするための高速化技術を開発中であり、液晶パネルの高速化の実現に加え、お客様の部品点数の削減が可能となります。この高速化技術は早ければ今年中に量産適用とする見込みです。

 CalDriCon®は、当社が独自に開発した新しい液晶ドライバインターフェースです。高精細テレビ市場でデファクトスタンダードとなりつつある高速インターフェースV-by-One®HSの技術力を最大限活用することにより、消費電力を増加させることなく、回路面積とLSIピン数を大幅に削減でき、さらに回路構成の工夫により、差動信号伝送時に生じるコモン・モード・ノイズと呼ばれる雑音信号の反射を抑制する事でEMI(注1)を低減したシステム設計ができるという特長を持ちます。

■テレビセットにおけるCalDriCon®適用例

 従来の液晶ドライバインターフェースとしては、例えば、mini-LVDSなどが多用されてきました。高精細化とデータ伝送の高速化に伴い、液晶ドライバへの高速情報伝送の技術的な難易度は高くなってきました。
 液晶ドライバインターフェースでは、データ信号を受信する際に、一定のタイミング(セットアップ・ホールド時間)の中で有効なデータが受け渡しされますが、従来のインターフェースでは高速化に伴い短縮されたセットアップ・ホールド時間でのデータの受け渡しが難しくなってきています。今回量産出荷が開始されたCalDriCon®技術を用いた場合、データを伝送する際に、受信時点でのセットアップ・ホールド時間が確保できるように自動的調整する技術を開発することにより、こうした課題を解決し、従来の液晶ドライバインターフェースに比べて5倍以上の高速化を実現しました。
 さらに、データ伝送を行う上で、受信時点での波形が歪まないように自動調整するプリエンファシス技術(注2)を用いてケーブル内での高周波信号が劣化することを防ぎ、波形劣化の課題も解決しました。これにより、3Dテレビに代表される高精細テレビにおいて高速伝送が必要な場合でも、従来通りの安価なケーブルやコネクタを使用できるようになりました。

 CalDriCon®は従来の液晶ドライバインターフェースに比べて5倍以上の高速化を実現しながらも消費電力を増やさず、また必要なLSIピン数やケーブル数を半分以下に削減できます。また、液晶ドライバメーカーやパネルメーカーにおいては設計が容易となり、工数削減が期待されます。
 さらに、このような回路構成上の工夫により、電源電圧の変動や温度による変動といった、ドライバインターフェースが避けて通れない課題にも対応している点にも特長があります。
 当社ではCalDriCon®技術をさらに高速化を実現するなど、市場ニーズを踏まえて、ディスプレイコントローラを代表とする応用製品を開発して参ります。

(注1)EMI:Electro-Magnetic Interference(電磁障害)の略。電磁障害とは、電磁障害によって引き起こされる装置、伝送チャネルまたはシステムの性能低下のこと。
(注2)プリエンファシス技術:伝送ケーブルの中で生じる高周波帯域の損失を補償するために、データ信号を増幅して送信する技術のこと。
ご注意:本文中における各企業名、製品名等は、それぞれの所有者の商標あるいは登録商標です。